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県議会一般質問(平成27年12月愛媛県議会定例会本会議)


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県議会一般質問(質問内容)
[愛媛県議会定例会本議会・平成27年12月]






















【質問1:観光振興基本計画の成果と課題をどのように検証するのか。また、次の5年間をどう位置付け、計画改訂に取り組むのか。】

今治市・越智郡選挙区選出の徳永繁樹です。

質問の最初は、SHIKOKU、EHIMEに旅人来る、観光振興についてであります。

 本県観光振興の羅針盤とも言える愛媛県観光振興基本計画は、私ども県議会の議員提案により制定された、「えひめお接待の心観光振興条例」に基づき策定され、県はもとより、市町や観光に関連する企業、団体、県民の皆さんに共通する行動指針であることはご案内の通りでありまして、第1期となる現行計画の期間は、平成23年から今年までの5年間となっており、現在、計画の改訂に向け、検討会を設置し、急ピッチで作業が進められています。

 私自身も観光産業振興議員連盟会長の立場で検討会に参画させていただいておりますが、財政状況が厳しい地方においては、どの地域でも取り組み可能な観光振興こそ、地方創生の大きな目玉になると期待しており、次期計画の対象となる来年から平成32年までの5年間は、えひめ国体・えひめ大会、第二回目となるサイクリングしまなみ等に加え、東京オリンピック・パラリンピックという県内外でのビックイベントを見据えた、国内外からの観光客誘致やその受入態勢についても迅速な対応が求められるほか、道後温泉本館の耐震改修に加え、「四国八十八箇所霊場」と「遍路道」の世界遺産登録や四国新幹線の整備計画に道筋を付けるなど、本県の持続的な観光振興の定着に向け、試金石となる極めて重要な時期であると認識しています。

 これまで県においては、中村知事の強いリーダ-シップの下、サイクリングの振興やえひめ南予いやし博2012、瀬戸内しまのわ2014といったエリアをまたぐ大型観光イベントの展開を通し、潜在していた地域資源をブラッシュアップし、外部からの視点や連携、広報の仕方によっては、そのどれもが地域活性化の起爆剤となり得るということを県民の皆さんに気付かせることになったと実感しておりますし、縮小傾向にある国内市場のみならず、これまでなかった東南アジアとの交流促進など、観光振興に当たっては種をまきながら、着実な成果を上げられてきたと高く評価しています。

 しかし、時代は知恵比べ、善政の地域間競争が激化し、その競争に勝ち抜き、実需を生み出す観光振興を図るためには、目まぐるしい社会経済情勢を踏まえ、これまでの計画における成果と課題を十分に検証した上での戦略が求められていると感じるのであります。

そこで、お伺いを致します。

 県におかれましては、観光振興基本計画の改訂時期を迎え、現行計画の達成状況など、その成果と課題をどのように検証されているのか。また、次の5年間をどのように位置付け、計画改訂に臨まれようとされているのか、その大局をお示しいただきたいのであります。




【質問2(1):広域連携による外国人観光客誘致の成果と課題をどう認識し、今後、どのように取り組むのか。また、ターゲットを絞った誘客促進をどう図るのか。】


次に、観光振興の具体的な方策の一つである、外国人観光客の誘致について、お尋ね致します。

 日本政府観光局のビジット・ジャパン・キャンペ-ンでは、東京オリンピック・パラリンピックが開催される平成32年までに、訪日外客数を2,000万人に増やすという目標が掲げられています。先般、発表されました本年1月から10月までの訪日外客数は、1,631万人と過去最高を記録し、このペ-スで推移すれば、前倒しで目標を達成することは確実とも言われ、「爆買い」や「インバウンド」という言葉が今年の流行語大賞にノミネ-トされているほどです。

しかし一方で、外国人観光客の多くは、東京や富士山、京都や大阪といったいわゆるゴ-ルデンル-トのほか、人気の高い北海道や沖縄に集中しており、本県を含めた四国には、まだその勢いが波及していないのではないかと感じているところであります。

東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、5年を切りましたが、先催地であるロンドンなどにおいては、それを契機に、開催前から外国人観光客が増加したとの報告もあり、取組み次第では、本県をはじめ国内全ての地域に、その効果が波及する大きなチャンスであることは言うまでもありません。

 そのポイントの一つとして、開催地である東京をメインと考えますと、本県は外国人観光客の行動範囲を広げる、いわゆるセカンドデスティネ-ションとなるべく、圏域のプロモ-ションをしていく必要があり、そのためには、東京都など関東圏との連携の強化と共に、中四国圏や近畿圏との広域連携が不可欠であると思うのであります。

 県では、これまで四国ツーリズム創造機構や瀬戸内ブランド推進連合等において、様々な広域連携事業に取り組まれてきたことに加え、本年6月には、四国エリアは「スピリチュアルな島~四国遍路~」、瀬戸内エリアでは「せとうち・海の道」が観光庁の広域観光周遊ル-トに認定され、今後、都道府県の枠を超えた取り組みを加速させると聞き及んでおり、こうした国による支援と共に、これまで行った事業での成果と課題を十分に検証しながら、是非、東京プラスワンに選ばれるよう、新たな展開を期待するものであります。

 このような中、先月開催された、四国4県議会で構成する四国観光産業振興議員連盟の役員会において、広域での観光振興をテーマに熱心な議論が交わされ、各県の議員からは、四国には東京や大阪とは異なる豊かな地域資源があり、北海道や沖縄とは違う魅力的な観光資源が豊富にあるにも関わらず、その資源を上手く組み合わせることが出来ず、点から線へ、そして面へと展開できていないことや、従来の発地型観光においては、その良さをプロモ-ションしきれていないのではないかといった声が上がったことに加え、私からは、中国や台湾からの観光客は、団体ツア-が多く、バスで周遊し、買い物などに時間を多く充てる一方、欧米からの観光客は、公共交通機関を利用した個人旅行が多く、IT情報で興味を持った特定の観光スポットに立ち寄る傾向が高いことなどを紹介しながら、それぞれの国や地域において、旅行方法や観光ニ-ズが全く異なっていることを前提とした対策を講じる必要があるのではないか。また、外国人観光客から見れば、四つの国と書く漢字の四国ではなく、横文字のSHIKOKUであることを認識し、本当の意味で、四国はひとつになって連携をしていく必要がある。受け皿さえ確立出来れば、仮に、四国のどの空港から入っても、必ず四国内を周遊していただけることを認識し、航空路線の運航等についても、各県がこれまで以上に連携を深めながら、それぞれの強みを活かした誘客方法を立案、実践し、四国全体をプロモ-ションする時期に来ているのではないかと問題提起をさせていただきました。

 現在、県においては、上海便やソウル便の定期航空路線に加え、交流の深い台湾についても定期航空路線の開設に向けたチャ-タ-便を活用した誘客促進策を講じて頂いておりますが、正直あれもこれもというわけにもいかず、私は、この際に、思い切って、本県としてターゲットとする国や地域を絞り込み、そのタ-ゲットに合致した誘客方法を打ち出すことも必要ではないかと考えるのであります。


そこで、お伺いを致します。

県では、これまでの広域連携による外国人観光客誘致の成果と課題をどう認識し、今後、どのように取り組まれるのか。また、その中で本県として誘客タ-ゲットとする国や地域をどう認識し、それぞれの観光ニ-ズに合わせた誘客促進にどのように取り組むのか、ご見解をお聞かせ願いたいのであります。


【質問2(2):東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿誘致戦略の検討状況はどうか。】


 更に、本県のスポーツ施設を利用した東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿誘致も、将来有効なインバウンド対策になり得ると考えています。

このことにつきましては、今年度から、本県の優位性や特性、地域資源を活かした愛媛ならではの事前合宿の誘致戦略策定に向けた検討が進められていると伺っており、是非とも、スポ-ツのみならず、国際交流や産業振興といった幅広い分野に効果が及ぶ、東京オリンピック・パラリンピックレガシ-の構築を可能とする誘致に取り組んでいただきたいとお願いするものでありますが、現段階での事前合宿誘致戦略の検討状況をお聞かせ下さい。





【質問3:四国が一体となった夢の「サイクリング・アイランド四国」の実現に向け、今後どのような施策展開を図るのか。】


  次は、自転車新文化の展開についてであります。

 先の質問でも触れましたように、四国観光産業振興議員連盟の役員会では、本県での開催ということもあり、今年度新設された自転車新文化推進室長をお招きし、本県が提唱する自転車新文化の推進について講演をいただき、自転車を活かした観光振興や地域活性化についてもご意見を伺う大変貴重な場となりました。

 ご案内の通り、四国には、瀬戸内海や石鎚山、四万十川などの素晴らしい自然環境をはじめ、道後温泉や金毘羅さん、阿波おどりによさこいなど、長い歴史の中で受け継がれてきた伝統や文化に加え、1,200年続く四国遍路とそこで育まれたお接待の心が根付いており、老若男女を問わず、旅する方々に感動や癒しを与えてくれる心のふるさとがあります。また本年には、ニュ-ヨ-クタイムズ紙の「2015年に行くべき世界の52か所」に四国が日本で唯一選ばれるなど、世界から注目を集めており、四国遍路の世界遺産登録という大願成就の暁には、記念イベントとして、ツールド・SHIKOKUといったようなサイクルイベントを考えてみませんかと各県の議員の方々に呼びかけさせていただきました。

これまで、中村知事におかれては、健康や生きがい、友情づくりや交流人口の拡大による地域活性化を目的に、自転車新文化という新たな理念を創造され、第一ステ-ジのわずか4年の間に、国内初となる高速道路を長時間通行止めにしたサイクリング大会の開催という大きな夢に挑戦され、国際サイクリング大会・サイクリングしまなみを大成功に導き、しまなみ海道をサイクリストの聖地として世界に発信されました。また、現在進行中である第二ステ-ジにおいても、更にその取り組みを加速させ、サイクリングパラダイス愛媛の実現に向け、自転車利用の普及、拡大やおもてなし態勢の整備などの振興策と共に、自転車の安全利用とシェア・ザ・ロ-ドの普及啓発という安全策をチ-ム愛媛・オ-ル愛媛の体制で強力に推進されており、その先には、サイクリングアイランド四国という壮大な夢を抱かれ、四国全体で地域活性化に取り組みたいとのお考えを聞き及んでおります。

 こうした面としての取り組みであるサイクリングアイランドの確立に向け、海外に目を転じますと、本県がサイクリング交流を深める台湾において、「フォルモッサ900」という台湾一周900キロをサイクリングするイベントが毎年開催され、国内外から多くのサイクリストが集客されていることに加え、二十歳の成人になった記念や大学の卒業旅行でも大人になった第一歩として、自転車で台湾一周に挑戦する若人が多いと伺っております。言うはやすく、実現はかたしかもしれませんが、四国一周が約1,000キロであることや、四国の素晴らしい地域資源と四国遍路のお接待文化などにサイクリングを有機的に組み合わせることが出来れば、世界に通用するサイクリングアイランドになる可能性を大いに秘めていると確信しています。また、しまなみ海道からやまなみ街道へという中国地方との新たなスケ-ルでの取り組みも考えられ、まさに、私どもにしかできない地方創生プランになるのではないかと思うのでありまして、知事の壮大な夢に賛同する一人でもあります。

 余談ではありますが、世界から認められたしまなみ海道では、休日に国内外から本当に多くのサイクリストをお見かけするようになり、景色が一変したように思えます。また、今治圏域では、来年、再来年の国際サイクリング大会・サイクリングしまなみの開催に期待する声の高まりと共に、ツ-ルド・玉川や湯ノ浦温泉シクロクロスなど、地域が主体となった事業も定着しつつあり、県におかれましては、サイクリングパラダイス愛媛の実現に向け、サイクリストの受入環境の整備や積極的なプロモ-ション活動、海外との交流のみならず、地域への普及活動など、自転車新文化の着実な展開も改めてお願いするものであります。

 

そこで、お伺いを致します。

 知事におかれましては、サイクリングパラダイス愛媛の先に目標とされている、四国が一体となった夢のサイクリングアイランド四国の実現に向け、今後、どのような施策展開を図っていかれるのか、ご所見をお聞かせ願いたいのであります。



【質問4:せとうち旬彩館の今後の在り方や見直しについての所見はどうか。】


  新橋に開設している本県のアンテナショップ「せとうち旬彩館」についてであります。

 皆さんご存知の「せとうち旬彩館」は、平成15年3月に香川県と共同で開設、瀬戸内二県という相乗効果も相まって、立地する新橋界隈のサラリ-マンをはじめ、多くの方々から根強い支持を受け、年間売上額約5億円という高水準で運営がされており、本県の観光物産品のPRにも大きな成果を上げております。

 以前から上京した際には立ち寄っていますが、最近、強く感じていたことがあります。それは、「10年ひと昔」といった感が否めないことです。開設から12年余りが経過しているためか、設備の老朽化が進んでいるように感じます。また、同じ店舗スタイルを継続してきたことに加え、好調な運営をけん引してきた2階のレストラン「かおりひめ」も美味しさは以前のままで変わりはありませんが、都内においても瀬戸内の味を堪能できるお店が増えたこともあり、目新しさもなくなってきましたし、店舗面積の拡張などは困難であることから、近年、来店者数、売上額共に、頭打ちの状態が続いているとも聞き及んでおります。

 では、後発県のアンテナショップはどうかとあちこちを巡りましたが、「せとうち旬彩館」が有する機能の他に、商談スペ-スや実演のためのキッチンに加え、イベントスペ-スやイ-トインなどの機能を拡充されているところもあり、各県それぞれに、アンテナショップに求める機能や役割がインテリアや商品陳列等々からも見て取れます。

中村県政発足以降、様々な取り組みが始まり、その代表でもある全国でも珍しい営業組織が本県の埋もれていた逸品を世に送り出し、実需の創出につなげようとする取り組みは、わずか4年余りの間に大きな成果を上げてきました。食やものづくり現場に光を当て直したことによって、様々な「すご味」や「すごモノ」、「スゴ技」が顕在化され、数年前まで斜陽産業と揶揄されておりました今治タオルは今や世界を驚かす商品を次々と創造し、砥部焼においては、女性の視点を取り入れたとべりての商品開発、発想の転換による宇和島のパールビズなど様々な取組みが注目されております。

 私は、地域間競争が激化する中、アンテナショップという存在は、消費者やバイヤ-等に県産品の魅力をアピ-ルすることや、首都圏のトレンドを調査するマ-ケティング機能も併せ持った営業活動の拠点であることだけにとどまらず、県が注力する移住促進や、本県ならではの自転車新文化の取り組みなど、アンテナショップそのものを本県の主要施策と連動させることにより、愛媛の「顔」となる情報発信拠点にしていく必要があると思うのであります。

 先の質問でも取り上げましたが、東京オリンピック・パラリンピックでは、これまで以上に国内外の観光客が東京都内に集まることになることから、本県の魅力を一気に発信できる絶好の機会でもあり、例えば、外国人の嗜好を考慮した空間づくりや品揃えに配慮し、アンテナショップそのものを「まるごと愛媛」にバージョンアップすることも一つの考えではないかと思います。

 現実を直視すれば、共同開設している香川県の意向の他、費用対効果、入居する建物や店舗運営に係る民間事業者との契約など、協議すべき事項は数多くあるとは思いますが、立地場所や運営方法、店舗スタイルなど、アンテナショップの機能と役割について、将来を見据えた検討を行うべき時期が来ているのではないかと感じるのであります。

 

そこで、お尋ね致します。

 東京アンテナショップ「せとうち旬彩館」の今後の在り方や見直しについて、県の考えをお聞かせ頂きたいのであります。



【質問5(1):障害者差別解消法の趣旨をどのように認識し、障害者への差別解消にどう取り組むのか。】


  質問の最後は、誰にでも優しい社会の形成に向けた、県の取組みについてであります。

 皆さんは周りで、障害者関連施設の建設を地域住民から反対される、障害を理由にプールの利用を断られる、「シンショ-」という差別的発言が横行する、そんな光景を見聞きしたことはありませんか。数年前まで、いや最近でもそんな事例は身近にいくらでもあります。私は、以前、障害者の就労支援を求めた質問の中で、障害のある子どもを抱える保護者にとって、地域で子どもを育てること、本人の希望に沿う就職が可能になること、そして、親亡き後の暮らし、これが最大の心配事ではないでしょうかと思いを代弁させていただきましたが、昨今、障害者の自立と社会参加を支援し、障害のある方もない方も地域で共に安心して暮らすことの出来る共生社会への考え方に対する理解は深まってきたように感じる一方で、誰しもが願い、口にする共生社会の実現が、遅々として進みにくい現況を目の当たりにする時、認めたくはないことではありますが、本当の大きな障壁は、今なお、多くの方々の心の中に潜む、障害のある方々に対する理解不足に起因する差別や偏見ではないかと思うのであります。

 国においては、一昨年6月、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」いわゆる「障害者差別解消法」が制定され、来年4月の施行となっているのはご案内の通りでありまして、既に、他県においては、同法を補完或いは具体的に実践する条例の制定や、その検討を進めている自治体も多いと伺っています。

また、今年度の各種障害者団体による全国大会では、どの大会においても障害者差別解消法制定の背景や趣旨等が改めて説明され、熱心な討議と共に、同法の施行により、少しでも障害者に対する理解が深まるのではないかと多くの皆さんから期待の声が寄せられています。

 こうした流れは県内でも同様で、本年10月には、当事者団体の代表でもある愛媛県身体障害者団体連合会から我が党の河野幹事長へ、条例制定を含めた地域の実情に即した障害者差別を解消する取組みの推進や、障害者差別解消法の施行に伴う学習会開催による普及・啓発活動の推進等を求めた要望がされた所でもあり、2年後に全国障害者スポ-ツ大会を開催する本県においても、より当事者や家族に寄り添った実効性のある具体的な取組みをお願いしたいのであります。


 そこで、お伺いを致します。

 県におかれましては、障害者差別解消法の趣旨をどう認識され、共生社会実現の一助でもある障害者への差別解消にどのように取り組まれるのか、ご見解をお聞かせ願いたいのであります。




【質問5(2):合理的配慮の提供を含め、今後、インクルーシブ教育をどう推進していくのか。】


 

また、関連して、学校現場におけるインクル-シブ教育についてもお尋ね致します。

文部科学省では、インクル-シブ教育システムについて「障害のある子どもと障害のない子どもが、できるだけ同じ場で共に学ぶことを目指すべきである」と基本的な方向性を示されています。一人ひとりの子どもが、授業内容を理解し、学習に参加している実感・達成感を持ちながら、充実した時間を過ごしつつ、生きる力を身に付けていけるかどうか、これが最も本質的な視点であり、そのための環境整備が必要であることから、本県においてもインクル-シブ教育システム構築に向け、三つの形態でモデル事業を展開し、それぞれの事業で得られた成果と課題を今後検証することで、来年度以降、学校現場に浸透させると伺っています。

しかし、聴覚障害の児童生徒が通常の学級で学ぶ中、手話や要約筆記等の配慮がないまま授業が進めば、授業内容を理解し、学習に参加している実感・達成感を持つことが出来るでしょうか。また、黒板に書かれた文字が読みにくいディスレクシアという学習障害のあるケースはどうでしょう。見通しのつかないことへの不安や混乱、感覚過敏、コミュニケ-ションの独特の偏りなどがある自閉症や発達障害の児童生徒はどうでしょう。おそらく障害のある子どもたちは、その場では不安や混乱を表すことが出来ないばかりか、自分自身も不安そのものを自覚出来ず、それなりに反応してしまうため、先生や周りの生徒もその不安や混乱に気付きません。学校ではそれなりに過ごしているのに、何故、家庭で崩れてしまうのか、先生方は家族に原因があるかのように誤解し、家族は益々追い詰められ、二次症状を呈する我が子を抱えて孤立していく、こうした懸念もあるのではないでしょうか。

障害者差別解消法では、こうならないための措置として、合理的配慮が盛り込まれ、この合理的配慮こそ、学校現場のみならず、社会を大きく変えるきっかけになるのではないかと期待するものであります。しかし、最も大切なことは、法定された義務的な環境ではなく、子どもたち一人ひとりと向き合った結果の環境であっていただきたいと願うのです。インクル-シブ教育の本質が、障害のある子どもたちに焦点を当てつつも、多様なニ-ズを持つ全ての子どもを対象にしていることを決して忘れてはなりません。それぞれの違いを理解し合い、多様性や包容力があり、全ての人に優しい愛媛を創り上げていくため、先ずは学校現場から、モデル事業の検証や今後進められる啓発や相談活動を通して、潜在的な声の掘り起こしに努めて頂きますよう、切にお願いするものであります。


県教育委員会におかれまして、合理的配慮の提供も含め、今後、インクル-シブ教育をどのように推進していかれるのか、ご所見をお聞かせ下さい。




>>答弁へつづく

 

 

 
 
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